100. 古道陰地出土石器類 (ふるみちおんじしゅつどせっきるい)
 古道の則次隆一が昭和40年ころ、字陰地(おんじ)地内の自宅の田から発見、寄贈された。田の60uくらいの場所に、三か所ほど黒土の穴のような所があり、約70cmの深さから出土した。
 磨製石斧(ませいせきふ)6点、大型石棒(出土時完形、後破砕し1部残る)吊手土器1点(72.で記述)。
 石斧4点は定角形、白味がかった流文岩(りゅうもんがん)製。一点は蛤刃(はまぐりば)に近い部厚なつくりで、石材は黒くざらざらしている。定角形の中で特に大形のものは長さ17.5cm、最大幅8.0cm、厚さ2.0cmであり、蛤刃のものは長さ12.0cm、幅4.7cm、厚さ6.0cmである。出土地は栗巣川上流域で縄文時代後・晩期の石器が出土する地域である。他地域との関連を考慮しながら研究を要する石器類である。