136. 名皿部白山・多賀神社石造狛犬
(なさらべはくさん・たがじんじゃせきぞうこまいぬ)
 この神社は、慶長年中(けいちょうねんちゅう)(1596〜1614)当区の下広三郎兵衛という者が、字小谷洞(おだにぼら)の尾の上に創建。延宝(えんぼう)年中(1673〜80)現在地に遷座(せんざ)したと伝えられている。
 狛犬は一対と一体である。一対の方は同じ寸法で造られているので、同時製作と思われるが、製作年月日を記した方は非常にていねいに造られているが、もう一方はやや雑なところがみられる
 銘(めい)は「元文四未七月(1739)」と台座の向かって左側に彫ってある。口造りは阿吽(あうん)がはっきりしない。全高35.0cm、台座の長さ35.0cm、台座の高さ4.0cm、台座の幅15.0cm、尾はわらび手1本である。
 一体の方は、全高39.0cm、台座長さ37.0cm、台座幅17.0cmで、一対の方より大形である。脚部にまだ彫り残しがあり、製造途中かとも思われる。尾は一対のと同じわらび手1本である。全部安山岩製で風化している。