132. 上栗巣白山神社石造狛犬
(かみくりすはくさんじんじゃせきぞうこまいぬ)
 この神社の祭神は伊弉諾(いざなぎ)・伊弉冉神(いざなみのかみ)となっているが、実際には木造十一面観音菩薩、聖観音菩薩、神像の3体がまつられている。社殿前にある石灯篭には、「明和七(1770)庚天(かのえてん)七月吉日」とあり、鰐口(わにぐち)は元禄3年(1690)に奉納されている。
 この狛犬は阿形(あぎょう)が全高40.0cm、台座の長さ42.0cmであるのに対し、吽形(うんぎょう)は全高39.5cm、台座の長さ33.0cmである。このため阿形が非常に大きく見える。安山岩で風化は強いが破損はしていない。いわゆる蛙型の顔をしており、古風でよい狛犬である。
 灯篭(とうろう)との比較で、鰐口と同じ頃のものではないかと思われる。