131. 古道白山神社石造狛犬 (ふるみちはくさんじんじゃせきぞうこまいぬ)
 この神社は、元文年中(げんぶんねんちゅう)(1736〜40)稲葉越中守(いなばえっちゅうのかみ)正明という人が、江戸から来て白山権現をまつったのに始まる。後に村人が社殿を改修して、東俣村(ひがしまたむら)(現古道上組)の氏神としたと伝えている。
 本町のこの種の狛犬のうち唯一つ、首の周囲をとり巻く「たてがみ」をもっている。やや巻き毛で胴はがっしりと長い。爪は縦に彫り込まれて、全体の感じが天正16年(1588)銘のある名古屋市津島神社の狛犬に似て頭部は獅子の感じをもっている。
 阿形(あぎょう)には男性のシンボルがあり、全高42.0cm、台座長さ42.0cm、台座厚さ5.5cm、前脚幅20.0cm、たてがみ18本、尾は尻に密着して5本。背面に明和6年(1769)吉日の銘あり。
 吽形(うんぎょう)もほとんど同寸同形である。銘があることは、町内狛犬の指標ともなり大切な狛犬である。