116. 河辺熊田古墳出土品 (かべくまだこふんしゅつどひん)
 昭和35年、河辺熊田にある畑に鉄工所建築の工事中、縦3.0m、横1.0mの石室が出土した。川原石で石室(せきしつ)が組まれ、床面は川原石で敷きつめられていたようである。また石室内には、鉄平石で囲んだ石棺が造られていたという。

須恵器類(すえきるい)(3点)
 平瓶(へいぺい)1点、高坏(たかつき)2点(透(すかし)無し1点は脚のみ)

金属類(2点)
 直刀1点、鉄鏃(てつぞく)1点(平根鏃)
 発見当初、金耳環が3点くらい出土していたが、散逸したという。直刀は切先や茎(なかご)が欠損しているが、全長約65.0cmの平造りである。7世紀前半築造の横穴式古墳である。
 この古墳とほとんど同地点から、平安時代の須恵器が4点出土している。本町古代史の研究上重要な古墳である。