110. 古道(上神路)地区出土石器類
(ふるみち(かみかんじ)ちくしゅつどせっきるい)
 下古道の歳藤彦次郎が、長年の間周辺地域で採集したものを教育委員会へ寄付されたものである。
 出土品は磨製石斧(ませいせきふ)3点、打製石斧(だせいせきふ)1点、縦型皮はぎ1点、石錐(せきすい)1点、石鏃(せきぞく)23点である。
 磨製石斧2点は定角型で、うち1点は緑色蛇文岩製(じゃもんがんせい)、1点は乳棒型である。縦型石さじは長さ6.7cm、幅3.5cmで下呂石でつくられている。縦型石さじは東日本に多く、郡上郡内の出土例は少ない。石鏃類は全部無柄であるが、1点は黒曜石(こくようせき)製で、「鍬型鏃(くわがたぞく)」もある。
 古道地区からは縄文前期の土器片も出土している。