107. 大間見友久遺跡出土品 (おおまみともひさいせきしゅつどひん)
 昭和49年、大間見友久地区ほ場整備中、各種の出土物があった。付近の小学生が発見し拾い集めていたものである。縄文前期を中心とし、平安期・中世の陶片など186点が出土している。

縄文時代石器類
 黒曜石(こくようせき)ナイフ型石器1点、石錐類(せきすいるい)9点、石鏃(せきぞく)35点、石斧(せきふ)9点、石核(せっかく)2点、黒曜石片3点、石くず多数。

土器類
 北白川下層式土器片約150点、水神平式土器片(すいじんびらしきどきへん)1点、土錘(どすい)1点、平安期灰釉陶片(かいゆうとうへん)7点、山茶碗(完器1点、破片約60点)、古瀬戸つぼ破片多数、江戸期美濃鉄釉蓋1点がある。

 黒曜石ナイフ型石器は古い形をもっている。西日本系の北白川下層式土器片が一番多く出土しているが、水神平式も含んでおり、弥生文化伝播の様相を知る手がかりになる。
 さらに11世紀の皿、かめ、中世の鉢類、古瀬戸壷などの破片も多数あることは、当時この友久が山の道の重要な位置にあり、役人などが配置されていたことも考えられる。上栗巣地区の類似の遺跡と共に、原始、古代、中世をつなぐことの出来る重要な遺物である。