105. 牧近次出土石剣 (まきちかつぎしゅつどせっけん)
 昭和21年、牧字近次(ちかつぎ)の通称清水回りと呼ばれている付近から出土した。河合時弘が採集し大和町教育委員会へ届け出たものである。出土地近くには清水が湧出しており、付近からは皮はぎなども出土しているので、泉を中心にして縄文時代の遺跡があったと考えられる。
 石質は青緑色の緑泥片岩(りょくでいへんがん)で、25.4cmを残し折損している。断面は細長い楕円で、刃部が明瞭に造り出され、全体によく磨かれている。先端ほど細くなり、石剣の代表的な形として貴重である。