87. 筧政之助家の紙本墨書蓮如上人筆六字名号
(かけひまさのすけけのしほんぼくしょれんにょしょうにんひつろくじみょうごう)
 縦90.0cm、横32.8cm。筧政之助家は古くから大屋(おおや)道場と称し、床の間を少し高くして、宣如上人(せんにょしょうにん)(東本願寺第13世で、教如(きょうにょ)の子)から下付された阿弥陀如来絵像を中心に安置し、その左に九字名号、右にこの六字名号を配して内陣(ないじん)としている。六字名号の鑑定書に、

 鑑定証
          美濃国郡上郡山田村字栗巣
                筧平左衛門 所蔵
  六字名号 竪2尺
         横2尺1寸
  慧燈大師真蹟(えとうだいししんせき)
  右鑑定之上本券付与候条、左之条件竪ク可相守者也
  (中略)
  明治三十四年四月
   執綱(しっこう) 権大僧正(ごんだいそうじょう) 大谷勝縁(おおたにしょうえん)
   事務総長 権僧正 石川舜台(いしかわしゅんだい)
   法宝物集覧事務局長 大僧都(だいそうず) 小林什尊(こばやしじゅうそん)

 と記されている。慧燈大師というのは、明治15年(1882)明治天皇からおくられた蓮如上人の大師号である。