79. 細川優家の円空作薬師如来座像
(ほそかまさるけのえんくうさくやくしにょらいざぞう)
 昭和40年代、大和村史編集のため村内資料調査を行われた際に発見された。
 仏高12.5cm、高い臼座(うすざ)に蓮華座(れんげざ)が重ねてある。膝上で法界定印を結び、その上に薬壷を持っている。製作年代は、円空の造像編年史に照らしてみると、円空が白山へ登頂した延宝7年(1679)ごろのものと思われる。
 細川優家は白山街道の道筋にあるので、円空が白山登頂の節、当家に立ち寄ったことは十分考えられる。
 背面の梵字(ぼんじ)は下記のような配列で記されている。円空仏編年研究の上から、当町としては特に意味をもつ仏像である。

    日光   不動明王
 薬師   十一面観音   愛染明王(あいぜんみょうおう)   吉祥天
          毘沙門天(ひしゃもんてん)