59. 恩善寺の絹本着色阿弥陀如来立像
(おんぜんじのけんぽんちゃくしょくにょらいりゅうぞう)
 縦67.0cm、横32.0cm。裏書に「釈実如(しゃくじつにょ)(花押(かおう))明応(めいおう)九年庚申(かのえさる)十月十九日、大榑(おおぐれ)安養寺門徒 濃州郡上郡山田庄 栗栖郷八日市(くるすごうようかまち) 願主釈妙浄」とあって、本願寺九世実如上人から下付されたものである。明応9年は蓮如上人(れんにょしょうにん)が没した翌年で、実如上人43歳の時である。なお、このころ恩善寺が八日市(ようかまち)にあったことを知る資料である。納衣(のうえ)は細微な截金(さいきん)彩色を施しており、当時のきわめて高い截金技術を示すものである。