1. 古今伝授書 (こきんでんじゅしょ)

古今伝授書
 東家資料の古今伝授書は、(い)「古今伝授之巻」(ろ)「伝授之巻地」(は)「東家二条家古今伝授之系図」の3巻より成る巻物である。筆者は東家の子孫である江州三上(ごうしゅうみかみ)藩主遠藤胤忠(たねただ)(1730〜91)で、宝暦7年(1757)3月の書写である。(い)には「古今和歌集伝授切紙(きりがみ)」という内題があって、「古今伝授切紙三十八通の秘説」(奥書)を載せている。この次ぎに「古今伝授極秘訣口伝(ごくひけつくでん)条々」がある。(ろ)には「東家歌道血脈伝(けつみゃくでん)」を始め「当家歌道免許次第・小倉百首伝・源氏物語伝授・拾儀伝・詠歌大概切紙」等がある。(は)には、紀貫之(きのつらゆき)から鳥丸大納言光広(からすまるだいなごんみつひろ)までの歌道(東家・二条家)伝授の系図が載せてある。